3歳を過ぎたあたりから自分で物語をつくるようになりました。
突然、お人形さんの物語が始まって現実か架空のものか分からないお話を延々と聞かされました。精神的におかしくなったか??熱でもあるのか??と心配になるほど一人で延々と話し続けて家族を不安にさせました。
そんな、娘の物語はたいてい破たんしています。最初はアンパンマンが出てきて、そのあとお人形さんが出てきて、さっきのアンパンマンの話はどうなった???という意味不明なものです。忍耐力のない私は、最後まで聞いているのが辛い。けれど、これも娘の成長の証とできる限り耳を傾けます。
ところが、破たんしない物語遊びが生まれた瞬間がありました。
物語を作って遊ぶ力をはぐくんだ絵本『てぶくろ』
それは、この絵本を読んだとき!!(読んであげたのは3歳半ば頃だったと思います)▼
てぶくろ―ウクライナ民話 (世界傑作絵本シリーズ―ロシアの絵本)
- 作者: エウゲーニー・M・ラチョフ,うちだりさこ
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1965/11/01
- メディア: 大型本
- 購入: 10人 クリック: 97回
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しんしんと雪の降る森で、おじいさんがてぶくろを片方落とした。はじめにそれを見つけたのは、くいしんぼねずみ。「ここで くらすことに するわ」。次に現れたのは「ぴょんぴょんがえるよ。わたしも いれて」。
(中略)最後は、大きくなのっそりぐまが「いれてくれ」。てぶくろは今にもはちきれそう。
まだ入る、まだ入る…どんどんふくらむ手袋に、はらはらどきどき。人数が増えるにつれ、ひさしや呼び鈴、かわいい窓などあちこちに工夫がほどこされて、手袋が次第に家らしくなっていく様子を見るのも、楽しい。
てぶくろ―ウクライナ民話 (世界傑作絵本シリーズ―ロシアの絵本) | エウゲーニー・M・ラチョフ, うちだ りさこ | 本-通販 | Amazon.co.jp
いろんなところで紹介されているのでとても有名ですが、絵の雰囲気から娘には少し敷居が高い気がしてなかなか手にとれませんでした。でも、有名だから!というブランドに弱い私。みんなが紹介しているからこれは面白いに違いないと言い聞かせて娘に読んであげると、はまりました。
布団を手袋に見立て、自分の持っているお人形をストーリー仕立てにして招き入れていました。
次から次へといろんな登場人物が現れるという点では「おおきなかぶ」も似ていますが、「てぶくろ」のほうが、自分の身近なものに置き換えやすいようです。寒い日に布団にもぐりたくなる気分と、雪の日にてぶくろに入りたい動物の気持ちをリンクさせながら、絵本の言葉を真似して遊んでいました。
「おおきなかぶ」も、「てぶくろ」と合わせて読むことでより物語遊びを発展させられるような気がします。
ちなみに、「おおきなかぶ」はいろんな方が描いていますが、この佐藤忠良さんの絵が一番すきです。彫刻家でいらっしゃるので、老若男女の体の骨格の違いまで描き分けているのはさすがです。小さいうちにこういう絵にも触れさせておきたいと思いました。
- 作者: A.トルストイ,佐藤忠良,内田莉莎子
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1966/06/20
- メディア: 大型本
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