子どもの作品は生鮮食品のようなもの
仕事をしているときに、保護者の方から「子どもの作品ってどうしたらいいですか?」と聞かれたことがあります。作品を持ち帰ってきたはいいが、、、、、保管場所がないと、、、。
そこで、私は保護者の皆さんに次のように提案させていただいていました。
- 持ち帰った作品について、子どもと一緒にお話をする。
- 写真を撮る
- 期間を決めて飾れるところに飾る
- 保管できなければ潔くさようならをする
子どもの工作作品って、生鮮食品のようなものに思えてなりません。作っている最中は楽しくてたまらなくて、完成したあともしばらくはその余韻が残るのですが、飾っているうちにほこりがたまったり、子どもがつくるものですからどうしても壊れてしまったりします。そうすると、愛着のあった作品への思いが急に冷めてしまうことがよくあります。
壊れた状態の作品を無理に保管しておくと、逆に作品を大切にする思いがそがれてしまうような気がしてなりません。その様子が、最初は、おいしそうに見えた野菜たちがだんだん悲しい姿に変化していく過程に似ているような気がします。そこで、鮮度の高い時期に作品について家族でいろんなお話をして、嬉しい気持ちや余韻をたっぷり子どもに感じさせられたら、作品が悲しい姿になる前にさようならをした方が良いと思っていました。
気持ちよく作品と決別するためにやったこと
でも、親になってみるとその気持ちも変わってきます。
娘の工作作品群は、、、、やっぱり捨てられないんですよ。。。親ばかです。
偉そうに、自分で提案しておきながらごみ袋に入れることがなかなかできません。そして、気が付けば部屋が娘の作品だらけのカオスになっていきます。子どものことを「あほやな~」と思うことが多々ありますが、自分自身もほんとに嫌になるくらい「あほやな~」と思います。
そんな私が試行錯誤をしてようやく気持ちよく捨てられるようになりました。その方法はこれです。
見えない場所で作品を寝かせる
これで、気持ちよく子どもの作品と決別できるようになりました。
作ったばかりの作品は、とても愛おしくて捨てることができません。でも、作品でしばらく遊んで、ほこりがかぶり始めたら、、、、大きめの紙袋などに入れて、1ヶ月くらいねかせるのです。すると、親子ともども気持ちよくさようならをすることができました。娘も、作った直後は捨てちゃやだ!ということが多いものですが、この方法だと結構あっさり捨てられるものです。
もちろん、子どもが知らないところでやってもよいのかもしれませんが、あえて子どもが自分の作品とさようならする現場に立ち会わせています。私自身がものをため込む体質なので、捨てられる子になってほしいという願いも込めて、一緒にさようならをするようにしています。現在5歳になる娘も、作りすぎて部屋がカオスになり、自分の身動きがとれなくなることを実感しているので、ものを減らさなければならないことはなんとなく理解できてきたようです。
さようなら、娘の作品たち。これで約1ヶ月分くらいです。
捨てるときは、生ごみと一緒にせず、
たまった娘の作品のみをきれいなビニール袋に入れて捨てることにしました。
この方法で、娘も気持ちよく自分の作品と決別できるようになりました。
子どもの作品とさようならをする方法
5歳現在の娘の作品とさようならする方法をまとめると、こんな感じです。
- 出来上がった作品について、家族でいろんな話をする。
- 写真を撮る
- 飾る!もしくは、遊ぶ!
- 1週間程度作品が放置されるようになったら、そっと、紙袋に入れて別室移動
- 1ヶ月程度寝かせる
- きれいなビニール袋に入れて、娘立ち合いのもと作品とさようならをする
- どうしても捨てられない作品は、次回までもう一度寝かせる
おわりに
生徒さんで、作品を自宅に持ち帰りたがらないお子さんがいました。「だって家に帰ると捨てられちゃうもん。」ということでした。今なら親御さんの気持ちがめちゃめちゃわかります。捨てなきゃ生活スペースが圧迫されます。でも、作品を作ったばかりの時は子どもも愛着があるから納得できていないんですよね。
そんなある日、そのお子さんの作品がよその場所に展示されることとなりました。作った本人の目に触れることなく時間がたった後返却すると、びっくりするほど愛着が薄れていました。
子どもの作品が生鮮食品のように感じるきっかけでした。時間がたつと子どもと作品の関係が驚くほど変化していくんですよね。
(追記 10/07)
あと、子どもが「捨てられちゃう」という認識になってしまわない工夫も必要だと思います。作品は「捨てなくてはならない」のですが、「不要のものを作ってしまった」と子どもが思わないようにするために、作品について家族でいろんなことを話すことは大切だと思います。と、いうのも、「どうせ、作っても捨てられちゃうから作るのやーめた。」という負のスパイラルに陥ってしまったお子さんに出会ったことがあるからです。
最初に書きましたが、子どもの作品は生鮮食品のようなものです。作品のほとんどは、保管し続けることができません。でも、子どもたちには作る過程がどれだけ大切で、作っているときにどんなことを考えていたかということにどれだけ価値があるかということを感じてほしいな~と思っています。
*****
子どもの作品とパッ!と決別できる方から見れば、この記事はほんとにアホやな~と思われそうですが、私のように捨てられない方がいるかも??と思ってまとめてみました。洋服などはバンバン捨てられるんですけど、作品が一番捨てられません。。。。同じような方いたら嬉しいです。
片づけに関する過去記事
片づけに関してはつねに苦労しています。