こどものあそび観察日記

こどもの充実した時間とはなんぞや!?

【そなエリア東京①】「東京直下72hTOUR」が臨場感に溢れていた

入場無料にひかれて遊びに行ったお台場にある「そなエリア東京」ですが、思ってた以上に充実していてビックリしました。なんといっても、「東京直下72hTOUR」が衝撃的でした。6歳の娘を連れて行きましたが、すごく充実した時間を過ごせました。でも、去年だったら絶対無理だったと思います(その理由は後ほど)。

 

東京臨海広域防災公園とは?そなエリア東京とは?

東京臨海広域防災公園とは?

日本にほんにひとつしかない国営こくえい国土交通省こくどこうつうしょうが せきにん をもってしごとをしているところ)の防災公園ぼうさいこうえんです。大きな じしん などがおきても、災害さいがいに たちむかう たくさんのひとが すばやく こうどうできるように、また、じしんでこまるひとが すくなくなるように いろいろな しくみ や くふう があります。子ども向けページ | 東京臨海広域防災公園

お台場有明にあり、平常時はBBQもできる緑豊かな公園で、休日には様々なイベントが開催されています。しかし、災害時には対策本部が置かれるように設計されています。

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癌研有明病院を取り囲むように、公園があります。病院の存在感が強いので、こちらを目印に行くと良いです。

■そなエリア東京とは?

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東京臨海広域防災公園内の本部棟にある、防災体験学習施設です。

シン・ゴジラのロケ地としても有名ですね。ただ、オペレーションルームは来館した時には見られませんでした(もしかして見られたはずなのに見落とした可能性も)。

j-town.net

社会科見学で学校の子どもたちが学べるようになっていますが、一般の方でも様々な学習体験ができるようになっています。その中でも、衝撃的だったのが、

東京直下72hTOUR

東京直下72hTOURとは?

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直下型地震発生生後 72時間の生存力をつける、体験学習ツアー

 首都直下地震の発生から避難までを体験し、タブレット端末を使ったクイズに答えながら生き抜く知恵を学ぶ防災体験学習ツアーです。

1F 防災体験ゾーン | 東京臨海広域防災公園

これが、無料とは思えないほど、臨場感溢れる体験ツアーなんです。災害発生後の都内を想定した場所でタブレット上の地図を見ながら目的地を探し、クイズに答えていきます。災害場所でのオリエンテーションという感じでしょうか。

ツアー自体は30~40分程度で、6歳の娘には難しいので親子で参加しました。小学生以上なら個々にタブレットを持ち、親子で別行動をして無事避難所で出会えるかを試してみるのもいいかもしれません。

「東京直下72hTOUR」実際の様子

■Mission1&2:発災&脱出

この体験はほんとに良くできていて、”ある建物内で過ごしていたら発災した”という設定からツアーがスタートします。「もし、本当にそこで地震が起きたらパニックになりそう」という環境設定がとても入念です。説明を聞き理解していたつもりでも、演出が優れているので恐いです。臨場感が激減してしまうので、どこでどんなふうに地震が起きるかはここでは書きません。ぜひ、”そなエリア東京”で疑似被災を実感してください。

■Mission3:被災した街を歩く

”ある建物”から脱出すると、街が崩壊しています。

直下型の地震がどれだけ恐ろしいものかを感覚的に訴えるこの会場は、そなエリア東京の本気が感じられます。

倒れる電柱、落ちるエアコン室外機、、、、

f:id:hipopocroco:20170903192915j:image倒壊した家屋

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一方で新築の家屋の損害の少なさなど、リアルに表現されています。

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様変わりした街の風景だけでなく、救急車や消防自動車のサイレンや緊急地震速報の音が流れます。この音が、恐怖心を煽ります。実際、小学校低学年くらいのお子さんでも、恐さのあまり泣き出してツアーができずに途中退出していました。娘も泣いちゃうかも、、、と心配しましたが、タブレットに興味深々でなんとか乗り越えました。

 

この、街の中でオリエンテーションをします。タブレット上の地図に現れた☆の位置を探しクイズに答えます。

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クイズだけでなく、AR技術を使って、災害時の映像も見られます。
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このクイズを答えないと、避難場所に行けないようになっています。クイズを終えて初めて避難場所にたどり着きほっとした気分になります。

■Mission4:避難場所でどう過ごすか

タブレットで”あるマーク”を探すと、実際の避難の様子を動画で学ぶことができます。確か、3つくらい探さなくてはいけません。


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動画さえ見てしまえばツアーは終了ですが、こちらのコーナーでは被災地での生活が感じられるように展示されているのでとても興味深いです。


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それに、子ども向けにこんな防災ゲームもあって助かりました。


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体験できるお年頃は?

何歳でも参加できますが、娘だったら2~5歳の時には無理だったと思います。現実と物語の境界があいまいだったので、怖くて泣き出したと思います。6歳現在でも、なんとか参加できた感じです。

意外だったのは、娘がしっかりしていたこと。ちょうど、9月1日の防災の日から時間がたっていなかったというのもあるかもしれません。防災について先生からしっかり教えてもらっていたようです。幼稚園での避難訓練の成果は大きい。それに、タブレットを持って歩く行為そのものが娘にとってワクワクする体験でした。私が少し手伝ったこともあり、クイズは全問正解で相当嬉しかったようです。もう一回やりたいなどと言っていました。

今回は、娘は年長で参加させてしまいましたが、内容を理解する意味では小学生以上が望ましいと思います。

(追記)

娘はとても怖がりな子です。プリキュアの戦闘シーンもこわくてなかなか見られませんでした。「戦隊ものが好き」「暗い場所もへっちゃら」「タブレットで遊ぶの大好き」というお子さんだったら年齢問わず参加できそうな気がします。

混み具合

お台場というと、混んでて嫌だ~というイメージがあるのですが、訪れた日曜午後は空いていました。ゆったり過ごせる空間は、子どもが小さいうちは本当に助かります。ただ、大きな施設ではないので、小学生以上だったら『そなエリア東京』だけでは物足りません。BBQや、お台場の他のは子ども向けの施設と絡めて計画するのも良さそうです。

おわりに

2011年を境に防災への意識は変わりました。自分は大丈夫だろうなんて、楽観的に思っていたはずなのに、災害は来るものだからと思うようになりました。とはいっても、幸せな日々が長くなると忘れてしまいます。頭で分かっていても、目の前のタスクを処理することに力を注ぎ、ついつい災害対策は後回しです。そんな私の意識を2011年の不安な夜の気持ちへと引き戻すには十分すぎる体験施設でした。

言葉で伝えるより、”実際に感じて考えてほしい”という設計者の意図が痛いほど伝わってきました。家に帰って、我が家の避難グッズを見直しました。

食料は3日分でよいかと思っていたのですが、大規模災害時に備えるには1週間分が望ましいようです。一人の時にはここまで真剣に考えませんでしたが、子どもが生まれ、3.11を関東で経験した今では、いろいろ考えるようになりました。さらに、最近のニュースを見るとより意識が高くなります。

www.kantei.go.jp

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暇だし、天気もいいし、娘の調子もいい!

海も見たいし、遊ばせたい、でも、あまりお金は使えない。

そんな時に、ふっとひらめいて行ってみましたが、思った以上に充実した時間を送ることができました。

『そなエリア東京』のメインは「東京直下72hTOUR」ですが、子連れにはほんとに優しいスポットだったので、次回もう少しこの『そなエリア東京』についてレポートしたいと思います。

【そなエリア東京②】遊びながら学ぶ防災学習(防災お役立ちリンク付き) - こどものあそび観察日記