こどものあそび観察日記

こどもの充実した時間とはなんぞや!?

おはじきをつかって、あそびながら足し算

1年生になった娘の教科書を見るのが最近楽しみになってきました。忘れてしまった算数・国語の学び方に気づき好奇心が沸いてきます。

学校の宿題を毎日きちんとこなすことを大切にして、今のところ通信教育や他のドリルなどはやっていません。娘にとって小学校生活は想像以上に大変で疲れきっていますし、ドリルなどの演習問題は大っ嫌い。でも、宿題だけで大丈夫かな?と時々不安になります。

そこで、こんな風に遊んでみました。

かずに興味があるお子さんだったら、4~6歳くらいでもできると思います。

用意するもの

  • おはじき
  • おはじきが隠せるくらいのもの(うちわ・下敷きなど)

アーテック おはじき(約40ヶ入) 002418

おはじきは、なるだけ同じ色数がそろっているものが良いと思います。100円ショップでも全然違いますよね。しかも、入荷時期によって微妙に種類が違うので、どこのがおススメって言い難いのです。とりあえず、学校教材会社のアーテックから販売されているのをご紹介します。↑

遊び方

  1. 問題を出す人と答える人、役割を決める。
  2. 問題を作る人は、おはじきを並べる。答える人は目をつぶったりして答えを見ない。
  3. 問題を作る人がうちわでおはじきを隠して、「もういいよ」f:id:hipopocroco:20180620231850j:image
  4. さっとうちわをどけて、「1・2・3!」 三つ数えたらf:id:hipopocroco:20180620231833j:image
  5. うちわを戻して、「何個おはじきがあったでしょうか?」と問題を出す。f:id:hipopocroco:20180620231850j:plain
  6. 最後はうちわをどけて答え合わせ

ポイント1~「どうして?」を導き出す

上の例だと、答えは6です。

正解を答えた後、

どうして6だと分かったの?」

とさらに質問を続けます。

慣れていないときは、「順番に数えたよ」なんて言っていました。

でも、慣れてくると自ずと数えることなく正解を導きだしています。だって、数えてたら3秒以内に答えられませんから。

緑色のおはじきが5個あって、オレンジ色のおはじきが1個だったから あわせて6個

と、ねらい通りの答えを言えるようになったら盛大に褒めてあげました。

足し算の勉強だよ~と言わなくても、子どもが足し算をして答えを導くってなんだかいいな~と楽しくなりました。

「どうして」と聞くことで、おはじきの数をどうやって計算したかを振り返ることできます。複雑な形の問題を出す時にこの質問がじわりじわりと効いてきます。

ポイント2~交替する

問題を出す側と答える側の役割を交替しても楽しいし、すごく頭を使います。子どもが問題を作る時に、「もっと難しい問題ちょうだい!!」なんて煽るのもいいですね。

ポイント3~色の役割に気づかせる

全部バラバラ、もしくは、全部同じおはじきを使うと、途端に難しくなります。でも、それは、敢えて言わずに何度も繰り返し遊ぶ中で気づかせられたらいいな~と思います。どうやったらすばやく正解できるかを真剣に考えたら、自然に気づくはずなので、それをゆっくり待つことにしています。

例題

*式が書いてありますが、子どもには計算式を書かせませんし、○+△=□というような、答えも求めていません。いろんな考え方があるという例としてのせました。

その1
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3+4=7

 その2
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4+3=7

その3
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5+1+3=9

4+5=9

 その4
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 5+5=10

2+2+2+2+2=10

4+4+2=10

*色数2種類から3種類に増えたとたん急に難しくなるんですよね。

その5
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4+4+2=10

*色に着目して導き出したか、列に着目して導き出したか、それを問いただすのも面白いです。

その6

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4+4+3=11

5+5+1=11

その7
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4+6+2=12

4+4+4=12

その8
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4+2+7=13

3+3+7=13

娘の様子

娘はまだ10以上の数を3秒以内に正解することはできず、悔しい~と言っています。でも、こういうのは慣れなので、数が好きなお子さんだったら、4・5・6歳でも繰り返しやっていれば難なくとける問題じゃないかな~と思います。

この遊びの面白いところは、最初は少ない数からスタートして、どんどん大きな数の計算ができるようになる喜びを親子で感じられるところ。

数字だと量を感じないので、レベルが上がった感が薄いのですが、おはじきが増えていくと、どんどん難しいことができるようになった気がして親子で自信につながります。また、おはじきを並べることも楽しいらしく、形を作るのが好きな娘にはぴったりでした。

娘は、「あわせていくつ」「足し算」という数の勉強は小学校に上がるまで全くやってこなかったので、このレベルです。でも、先取りしているお子さんなら小学校に上がる前の年齢でも楽しくできそうな気がします。

おわりに

1年生の教科書を見ていると、大人になって当たり前だと思っていることが当たり前ではないことに気づかされます。

だって、

  • 数字の文字の 3
  • 読み方の さん
  • かずの ○○○

これを、一致させなくちゃいけないんですよね。娘もそのことは理解しているし、授業内容も理解して問題なくついていけていますが、娘の問題のとき方をよーく観察していると

かずの「○○○」

数字の文字の「3」

頭の中での変換スピードが遅いんです。

メモリの少ないwin95のPCで文字を入力して、IMEの変換に時間がかかるそんな感じです。理解はできているけれど、まだ処理能力が高くないんですね。「3」は「○○○」でしょと当たり前に思っていましたが、全然当たり前じゃないことに気づかされました。

幼稚園の時に、100まで数えられるようになったよ~!!って娘が喜んでいるのを見て目を細めていましたが、娘は、「文字としての100」「読み方としての100」しか理解していなかったんですね。でも、そのせいか、読み方の「さん」文字の「3」の変換スピードは速いんです。多くのお子さんもきっとそうなんでしょうか。そっちの方が当たり前なのでしょうか。それも気になるところです。

よく、「量を感じることが大切」というのを、幼児教育の本で読みましたが、その意味をようやく今分かったような気がします。

私は、美術教育が専門で算数教育は未知の世界だったのですが、面白い。はまりそうです。

今算数がスタートしたばかりの娘をもつ私として、この本はとっても興味深いです。本はなるだけ図書館で、、、と思っていましたが、つい買ってしまいました。(岩波新書に抵抗がある方だとちょっと読みにくい本です。)遊びながら算数ってどう学ぶことができるか、これからも挑戦してみたいと思います。

数学の学び方・教え方 (岩波新書 青版 822)

数学の学び方・教え方 (岩波新書 青版 822)

 

あっ、でも、

今のところ、楽しく学ぶことが目的なので、中学受験など、ハイレベルな内容だとお役にはたてそうもありません。今はまだ、先のことが全然考えられません。

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