テレビでやっていたのか先輩に聞いたのかもう忘れてしまいましたが、少数民族など勉強方法が困難な知らない地域の言葉を知るための簡単な方法は、
「子どもたちがいるところで、へんてこな絵を描く。」こと。
すると、子どもたちが、「(これなあに?)」と聞いてくるはず。
その「(これなあに)」から、自分の知らないいろんな言葉を子どもたちに教えてもらいながら現地の言葉を覚えるそうです。ずいぶん昔に聞いたことだし、真贋のほどは分かりませんが、なるほどと思います。
そんなエピソードを思いだすのがこの、
なすずこのっぺ
- 作者: カーソンエリス,Carson Ellis,Arthur Binard,アーサービナード
- 出版社/メーカー: フレーベル館
- 発売日: 2017/11/01
- メディア: 大型本
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虫語を解読してみよう
この本はすべて、オリジナルの「虫語」で書かれています。
なすずこのっぺ
わっぱどがららん
最初、言葉遊びの絵本なのかな?
と思ったのですが、完全独自の虫語で書かれているので全然意味が分かりません。ヒントは、描かれている絵と繰り返される言葉だけ。
1回読むだけでは、「?なんだこれ?よくわかんなーい」っていう感じですが、文字の羅列を何度も読むうちに法則性を見つけ出し、自分なりに言葉を翻訳して読むのがとっても楽しいです。
7歳の娘はまだ全部訳しきれていません。でも、何回も読めばわかりそうです。4,5歳以上の文字に興味をもったお子さんなら楽しめる絵本ではないかとかってに想像しています。
webを見ればきっと誰かが答えをこっそり教えてくれそうですが、ぜひ想像力を働かせて虫たちがどんな言葉を交わしているか考えてみてください。
表紙の裏にヒントが書かれていますが、あえてそれは読まずいきなり本文を読んだ方が楽しいです。
めちゃくちゃな言語で遊ぶ
そういえば、今までも想像力あふれるおかしな言語を生み出しながら言葉遊びをしてきました。その様子を二つほど紹介します。
ナメック語編
ドラゴンボールでピッコロ大魔王がナメック語をしゃべるシーンがあります。漫画では、そのナメック語がキチンとオリジナル言語で書かれているのに娘は歓喜していました。ちょうど文字を書きたいという気持ちが芽生えた頃で、そのナメック語を見て、自分だけの文字を考えて遊んでいました。ただのにょろにょろ文字なんですが、書いた気になっているのが可愛くて面白かったです。どこ行っちゃったんだろう娘のナメック語。発見したら載せておきます。上記した、ナメック語の呪文も何回もとなえて遊んでいました。
エスキモー語編
ぽいぽい ぼいぼいぼい ぽ~い
「長靴をはいた猫映画80日間世界一周」で、主人公の長靴をはいた猫が、かわいいエスキモーの家族に出会うシーンがあります。
そこで、言葉が全く通じないという設定で、かわいいめちゃくちゃな言葉を使って会話がされる場面があります。エスキモーが実際使っている言葉でないのは明らかなのですが、娘なりに真似をして遊んでいました。「ぽいぽい?ぽいぽいぽい。ぽいぽい、ごーごー」と感情に抑揚つけながらジェスチャーでいろんなことを表現するのが面白かったです。
英語編
娘のごっこ遊びの中に時々英語が登場します。それも、かなりめちゃくちゃ。ところが、遠くで聞いていると、英語っぽく聞こえるから不思議なものです。英語も系統的に触れさせてあげればうまく使いこなせるようになるんだろうなぁとぼんやり思うものの、なぜか重い腰は上がらないまま、英語教育は後回しです。短い英語のアニメを時々見せたり、Eテレ「英語であそぼ」を見せるだけです。そんな、稚拙な英語体験ですが、遊びのなかに時おり登場します。
「違う言語で話す」ということに魅力を感じるんでしょうか?違う言語を使うことで何者かになった気になるんでしょうか?でも、私も小さい頃自分だけの言葉を作ってこっそり遊んでいたような気がします。
おわりに
これも、誰が言っていたのか全く思いだせないのですが、子育てをしている中で聞きかじった言葉が心に残っているので紹介します。
子どもは本能的にカオスから法則を生み出す力がある。その力を損なわせてはいけない。(誰が言ってたんだろう。思いだせない。もしご存知だったら誰か教えてください。)
もちろん、教えてあげた方が効率が良いことには違いがありませんが、自分で考える場面は大事にしたいと思っています。(思うだけで実行できないことの方が多いんですけどね。なので、あえて書いて自分を戒めてたりします。)
このなすずこのっぺは、意味不明な言葉の羅列です。でもきっと何回も読むうちに子どもの中で「あッ!」とひらめく瞬間があるはずです。あえて言葉のカオスの中に子どもの心を放り込むのに、難しすぎずちょうどよい絵本です。
おまけ
言葉の解読ってパズルみたいで面白そう。そういうセンスは全くない私ですが、暗号を解読する物語って面白い。ここからは私の趣味の話です。
娘を出産してから、本が読めなくなりました。けれど、この本は面白くて一気に読んでしまいました。
- 作者: サイモンシン,Simon Singh,青木薫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2001/07/31
- メディア: 単行本
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ロゼッタストーンの話や、ナヴァホ暗号など、その時代における暗号に関する内容が書かれています。特に、前半がすごく面白かったです。
ちなみに、ナヴァホ暗号とは、インディアン少数民族の言語で絵文字以外の文字をもたないため解読が難しい言葉です。それが戦時中に利用されて、、、、。この辺のことろは、ウィンドトーカーズで私は知りました。
ナヴァホ暗号についてはとてもよく分かるのですが、映画としてはうーん。
いずれにせよ、暗号作成者と暗号解読者の攻防をめぐる物語は面白い。なすずこのっぺ、娘と一緒に解読してみたいと思います。