びじゅチューンをご存知ですか?
井上涼さんが作る歌とアニメで美術を紹介するNHKの番組です。
これに、親子ではまっています。
どうして、こんなにはまってしまったのかうまく説明できないのですが、歌とリズムと特徴的なイラストでついつい頭に刷り込まれてしまいます。最初、一人でこれ面白い~と見ていたら、娘も一緒に見るようになりました。
そんなある日、家族で本屋さんに行ったらこんな本を発見
娘がこれにくぎづけ。「これ、びじゅチューンのやつだ!これ欲しい!!」
そんな娘を見て
美術館は好きなので子連れでも行く方だと思いますが、作品を体感できる現代アートの方が多いです。作品を見て鑑賞するだけの絵画は、小さい子どもにはいろんな意味で難しいと思い、連れて行くには躊躇していました。なので、有名絵画と呼ばれるものに対しての興味はそれほど強くないと思っていたのです。
ところが、井上涼さんの紹介した美術作品がきっかけで、美術作品に対して興味をもち、アーブル美術館の作品を見て自分でも描いてみたいという気持ちに火をつけました。
幸い、有名どころの美術作品が載っている画集や本は若い頃にちょこちょこ買っていたので選びたい放題あります。
そこで、模写をして遊ぶことにしました。
で、娘が選んだのはサモトラのニケ。
え~~!!もっと描きやすい絵画にすればいいのに。写真とはいえ立体作品を描くのは難しいんじゃないかな??と、思いましたが、まあ好きに描いてみたら?と画用紙を渡したらこうなりました。
サモトラのニケを描く様子
絵を選び描き終わるまで結構なスピードで進んでいました。カメラを使ってきれいに撮る余裕もなく、慌ててスマホでとった雑な写真でごめんなさい。
▼最初は黄色いクレヨンで。
▼絵具はこんな感じ。娘が自分で適当に出しました。
▼あれ?いつのまにか頭がついている。羽もちょっと立派になりました。
▼絵具って楽しい~。濃い部分の上に白を塗って、少しニケに近づきました。
▼顔も描いちゃえ。
▼完成!!
サモトラのニケは、頭部がありません。そんなニケの作品に「顔がないのはかわいそう。」と自分でお顔を考えて描きました。
所要時間約20分程度です。
描き終えて、どうしてこの作品を選んだか分かりました。おそらく「天使」のようなイメージをこのニケに感じているようです。「天使」ってなんなのかよくわかっていないと思いますが、アニメや漫画・絵本の表現ですでに触れていて、「天使の形はこんな感じ」というイメージをある程度もっていたようです。繰り返しますが、「天使」本来の意味を理解しているわけではありません。
おわりに
びじゅチューンは5分という短さがいいのかもしれません。くどくど絵について説明して押し付けるというより、「え?これ何?」という強烈なインパクトを残しておしまい。それが、もっと見てみたいという欲求につながるのかと思いました。気が付けば娘は毎週楽しみにしています。娘が私の本棚から鳥獣戯画の本を引っ張り出した時には、「びじゅチューンってすげえっ!」と本気で思いました。
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おまけ~模写について
子どもに絵を教えている時も、好きな画家を選んで模写をするという活動をやりました。自分の好きな絵や描き方を発見する機会にしてほしいという思いがあったからです。好きな画家を選ぶチョイスとその子の性格とその子の描き方がぴったりの子もいれば、この子がこの作家を選んで、こんなに上手に描くの?と普段では気づかない子どもたちの性格や描き方の面白さに触れ、親御さんと一緒に思わずゲラゲラ笑いながら作品を眺めていました。アーブル美術館に負けず劣らない子どもたちの作品に出会えたことは私にとって良い経験です。有名な美術作品にお子さんが興味をお持ちなら模写はおすすめですよ。6歳くらいでもモナリザを描くのを喜ぶお子さんがいます。想像して自由に描くより、絵を見ながらの方が安心してどんどん描くことができるお子さんもいらっしゃいました。子どもによって、絵が楽しく描けるアプローチって違うな~と思います。そこが腕の見せ所だと思っていましたが、本当に難しいですね。
参考
▼アーブルさんの二人のお子さんが名画の模写をした絵画記録日記です。このブログを見ていると模写をさせたくなります。